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リモートワーク増加により回線遅延、接続障害が起きる!?

新型コロナによる影響で平日昼間は最大33%増

NTT東が発表した「新型コロナのインターネットトラフィックへの影響」によると、緊急事態宣言4月6日週(緊急事態宣言直後)の東日本全域のトラフィック総量は2月25日週(コロナ影響前)と比較して平日昼間帯(9~17時)で最大33%増、夜間帯で2%増となっています。

NTT東、新型コロナのインターネットトラフィックへの影響を公表
https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/7323/Default.aspx

また、IIJ Engineers Blogによると変化が顕著なのは3月2日の臨時休校開始から。平日ダウンロードが15%増となり、半年から1年間をかけて増加するトラフィック量と捉えるならば劇的な変化だとしています。
NTT東日本は今回の休校や緊急事態宣言による全体のネットワーク量増加には現時点で耐え得るとしています。しかし今回に限ればリモートワークの準備が整っていなかった企業も多く、本格的な導入に至っていなかったと考えることもできます。
今後リモートワーク化のメリットが認識されて広まりを見せる中で、インターネットトラフィック量のさらなる増加が見込まれます。

遅延の主な原因は?

NTT東日本の見解では全体のインターネットトラフィック量増加による心配はないとしながらも、ツイッターなどのSNS上では遅延や接続障害を訴える人が少なくありませんでした。この理由のひとつとして回線内の混雑が考えられます。
フレッツ光の場合、1本のファイバーを32分岐させて伝送しています。これは戸建てでもマンションでも変わりません。リモートワークでビデオ会議、休校や自宅待機でNetfilixやAmazonプライムビデオ視聴と急激に同じ回線内でのインターネット利用者が増えれば、速度は低下してしまいます。
つまり分岐を同じくする戸建てやマンションの各家庭において、昼間のインターネット使用量が増加したために遅延が生じたと考えることができます。
もちろん各家庭で複数の端末を同時使用したり、ルーターや端末のスペックがよくなかったりというのも原因でしょう。次の項で遅延・接続障害の対策について詳しく紹介します。

遅延・接続障害の対策は?

IPv6 over IPv4対応の光コラボ・プロバイダーに変える

回線の混雑を避けるには、 IPv6 over IPv4オプションが有効です。従来から使われているIPv4(PPPoE)をトンネルのある道路と例えるならば、最新のIPv6(IPoE)はトンネルなしで快適に走れる高速道路のようなもの。IPv6形式のサイトは限られますが、 IPv6 over IPv4 オプションならIPv4形式のサイトをIPv6のようにスムーズに閲覧することができます。
まずは現在契約中の光コラボやプロバイダーで IPv6 over IPv4オプションを付けられるかどうか確認しましょう。無料~少額手数料で付けられることが多いので、低コストでスピード向上を図れます。

ルーターを買い替える

ルーターには規格があり、最新の規格になればなるほど通信速度は向上します。現在の主流はWi-fi 5と呼ばれる11acで、6900Mbpsの通信速度です。古い規格、例えば11b規格のルーターの場合11Mbpsとその差は600倍以上です。
回線がいくら高速でもルーターが11b規格だと11Mbpsのスピードは出ないので、何年も同じルーターを使っている場合は買い替えを検討してみましょう。

端末のスペックを向上する

リモートワークのビデオ会議で遅延や通信障害が気になる場合、パソコンのスペックが追い付いていないのかもしれません。ビデオ会議をするなら最低でも8GBのRAM、プロセッサはCore i5相当以上、ストレージはHDDではなくSSDが望ましいでしょう。
またOSやブラウザは最新版にし、無駄なデータは削除しておきましょう。空き容量500MB以下だと本来の処理速度が発揮できません。セキュリティソフトが重いというのも遅延のよくある原因となっています。

ADSLやCATVは光回線を検討する

回線がADSLやCATVなら、光回線やソフトバンクエアーなどの据え置き型Wi-fiへの検討が必要かもしれません。

回線の種類 一般的な下り速度 特徴
光回線 最大1Gbps 通信速度はもっとも速く安定している。工事が必要な場合がある。
据え置き型無線
(ソフトバンクエアー)
最大962Mbps コンセントに差し込むだけで使えて、工事不要。また、通信速度制限がない。
ADSL 最大50Mbps 電話回線があれば工事不要。2023年に廃止予定。
CATV 最大320Mbps ケーブルテレビを利用できる。工事が必要で費用が他サービスと比べて割高。
モバイル型無線 最大220Mbps 外出先でも使える。工事不要。家族がいる場合、外に持ち出すと家でインターネットが使えない

ビデオ会議ツールのZOOMにおける要件では、グループビデオのギャラリービューで1.5Mbps/1.5Mbps(上り/下り)としています。それならADSLの通信速度でも十分なのでは?と感じますが、ADSLの最大50Mbpsというのは飽くまでベストエフォート(理論値)。この速度を必ず出せるという保証はありません。混雑する時間帯や複数端末使用時には格段に通信速度が低下する恐れがあります。
より安定した通信環境を目指すなら光回線の検討がおすすめです。とくにNURO光は2Gbpsの通信速度を4743円の良心的な価格で提供しています。
ただしこれから引っ越しの予定がある場合、工事が無駄になってしまうことも考えられますよね。単身なら持ち運びしやすいWiMAX、ファミリーなら通信速度制限のない据え置き型Wi-fiを検討してみましょう。
従来は遅いイメージのあった無線Wi-fiですが、ソフトバンクエアーを例にとると初期ターミナルAirで110Mbpsだったところ現在のターミナルAir 4は一部エリアで962Mbps。主要都市部でも481Mbpsとなっており、工事予約不要なのですぐ回線を引きたい方にもおすすめです。

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