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インターネットを高速利用、光回線ルーターの選び方

そもそもルーターとは?

ルーターとは、家庭に引かれた回線から複数の端末でインターネットが使えるようにするための機器です。多くのご家庭でスマホ、パソコン、IoT家電など多くのインターネット端末を1回線で使えるのはルーターのおかげです。ルーターがなければ1回線につき1つしか端末を使用できなくなってしまいます。
ちなみに、ルーターだけあってもモデムまたはONU(終端装置)がなければインターネットに接続することはできません。次項で説明します。

ルーターとモデム、ONUはどう違う?

ルーターとよく似た機器にモデムやONUがあります。これらは外部のインターネット回線から家庭内へ線を引き込んだ終端部分に取り付けられ、回線を通して運ばれてきた信号をパソコンやスマホで読み取れる信号に変換してくれます。
モデムはADSL時代に使われてきた終端装置で、アナログ信号をデジタル信号に変える働きがあります。ただ、ADSLは2023年に利用停止が決まっているので今後の活躍はなさそうです。
ONUは光回線において使われる終端装置で、光信号をデジタル信号に変える働きがあります。今光回線をご利用中の多くのご家庭にあるのはこのONUということになるでしょう。

ルーターつきONUもある

ルーターとONUが一体化したものは、ホームゲートウェイと呼ばれます。また、ルーターとひかり電話機能を一体化したものもホームゲートウェイと呼ばれます。つまり、ホームゲートウェイは「ルーターに付加価値のついたもの」ということになります。
ホームゲートウェイにはルーター機能が備わっているので、もし回線業者からレンタルしているのであればルーターは不要。一体化していることで配線がすっきりし、省スペースになるのがメリットです。

ルーターを選ぶポイント

通信速度の速い回線を契約していても、ルーターによって速度は大きく変わります。高速インターネットを実現するにはどんなルーターを選べばよいのでしょうか?選び方のポイントごとに見ていきましょう。

規格

ルーターの規格は多種多様。これまで高速ルーターとしては11acが有名でしたが、さらに新しく高速通信・安定した複数接続が可能な11ax(Wi-fi 6)が登場しています。パソコンなどの端末が11ax対応していないと使えませんが、次世代のインターネットを変えるものとして期待が高まっています。

 

規格名 最大通信速度 周波数
IEEE802.11 2 Mbps 2.4 GHz
IEEE802.11b 11 Mbps 2.4 GHz
IEEE802.11a 54 Mbps 5 GHz
IEEE802.11g 54 Mbps 2.4 GHz
IEEE802.11n
(Wifi 4)
600 Mbps 2.4 GHz / 5 GHz
IEEE802.11ac
(Wifi 5)
6900 Mbps 5 GHz
IEEE802.11ax
(Wifi 6)
9600 Mbps 2.4 GHz / 5 GHz

ルーターのスペックを見てみると、どの規格に対応するかがわかります。11axルーターでも11nや11acの下位互換があるものがほとんどです。今はパソコンが11ac規格でも、将来11ax対応に買い替えする予定なら先にルーターだけ11ax対応にしておくというのもアリでしょう。

周波数

規格の表で示したように周波数は2.4GHzと5GHzの2つに分かれますが、どちらにもメリットとデメリットがあります。下記の表をみてみましょう。

周波数 メリット デメリット
2.4GHz 壁などの障害物に強いので、電波が遠くまで届く 2.4GHzはさまざまな家電に使われている周波数なので、影響を受けやすい。また、5GHzと比較して遅く、集合住宅だと他の部屋の影響を受けることもある。
5GHz ルーター以外の家電はほとんどこの周波数を使わないため、影響を受けにくく安定している。また、高速通信が可能。 壁などの障害物に弱く、近距離しか届かない。また、古いルーターだと5GHzに対応していない場合がある

2.4GHzは電波干渉(他の家電の影響)を受けやすいのがデメリット。2.4GHzの家電はコードレス電話や電子レンジ、ワイヤレスマウスなどです。ただし電波が障害物を超えて届くので、戸建てで1階でも2階でも端末を使う場合に向いています。
5GHzは高速ですが、近距離にしか使えないのがデメリットです。そのためパソコンはルーターを設置しているのと同じ部屋で使うのがよいでしょう。
2.4GHzと5GHzどちらも対応しているルーターであれば、たとえば1階ダイニングに置いたとして同部屋のパソコンは5GHz、2階子ども部屋のパソコンは2.4GHzといった使い分けができます。

セキュリティ規格

外部へ個人情報が洩れるのを防ぐために、年々セキュリティ規格も進化しています。
WEP、WPA、WPA2、WPA3の順に新しくなっていきましたが、中でも最新のWPA3はSAEという新しい認証技術でより安全性が高まっています。
ただし使うにはパソコンやスマホなどの端末側もWPA3対応にする必要があります。

ストリーム数

アンテナの本数を示します。アンテナは数が多ければ多いほど通信が安定し高速になります。アンテナは外付けと内蔵があり、外付けはアンテナを動かして調整させやすく、内蔵はすっきりまとまってスタイリッシュというメリットがあります。
ちなみにスペック表などでは送信用アンテナと受信用アンテナを分けて記載しており、「3×3」「4×4」などとなっています。

間取り・使用台数

ルーターを購入する際はスペックに間取りの記載があるので、使う環境により近いものをチェックするようにしましょう。
同時に使用人数や使用台数の目安が記載されている場合もあります。使用台数を超えたからといって使えないわけではありませんが、遅延が生じる可能性が高くなります。快適に使いこなすには、現在日常的に使用している端末台数より1~2台余裕のあるルーターを選ぶのが無難です。

 IPv6対応の有無

IPoE形式での通信が可能な IPv6対応ルーターなら、より高速な通信が期待できます。光コラボやプロバイダーで「IPv6」に対応した契約をしていてもルーターが対応していないと無意味になってしまうので、ここはぜひチェックしておきましょう。

ビームフォーミング機能搭載の有無

ビームフォーミングはスマホやパソコンなどの端末に対して、集中的に電波を飛ばすことのできる技術です。ビームフォーミングによって通信速度が向上するほか、以前は電波がとどきにくかった部屋でもWi-fiを使用できるようになります。
端末側がビームフォーミングに対応していないと使えない機能ですが、iPhoneは6以降、Androidでも対応する新機種が増えてきています。

子どものインターネット制限機能

一部のルーターには「子ども安心ネットタイマー」「ペアレンタルコントロール」などの名称で特定の端末の使用時間を制限する機能が備わっています。時間だけでなく曜日を設定できるものも多く、子どものネット中毒を防ぐための大きな助けになります。

将来を見据えたルーター選びを

ルーターを選ぶポイントを中心に解説しましたが、現在のインターネット環境が将来も同じように続くわけではありません。子どもが成長してインターネットを使うようになったり、データが高精細を求めてより大容量になったりとめまぐるしく変化していく中で、ある程度性能の高いルーターを選ぶほうがかえって節約になることもあります。とくにルーターを買ったら5~6年はそのままというタイプの方は、先を見越して最新規格のルーターを用意しておくのがおすすめです。

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